事業計画と資金集め
今回は【会社設立・運営】シリーズの
『事業計画と資金集め』になります。
事業を軌道に乗せる、融資を受けるには『事業計画』は必須になります。
【過去の記事】
「事業計画書って何?」
「どのようにしたら融資を受けることができる?」
とお思いな方も多いと思います。
今回はその疑問について解説していきます。
【参考文献】
事業計画書とは
自社の強みや差別化できている部分などをアピールしつつ、現実味や具体性が事業成功の鍵になります。
◆創業動機
会社のビジョンなどの将来像や意気込みなどをアピールしましょう。
参入する市場の活性化や地域の活性化、雇用促進などもそうですが、社会貢献という部分にもフォーカスすると良いでしょう。
◆経営者の経験、スキル、資格
経営者がこれまで経験してきた職種や持っているスキルや資格、特に事業に精通する資格などを落とし込んでいく。
未経験でも、経験を通した意気込みなどを伝えると良いでしょう。
◆取り扱う商品や提供するサービス
専門外の人でもわかりやすく、特徴や強みを理解できるように記述しましょう。
また、販売価格や売上見込みなどもできるだけ具体的に記述しましょう。
◆取引先と関係者
取引先について、名称やシェア、取引条件などを説明する。
取引先と交わした契約書や発注書、見積書なども添付資料として準備すると良いでしょう。
◆必要資金の調達方法
どのような資金調達を行うのかを記す。
実際の資料などを準備して、具体的な数字を出すことが重要で根拠があるものを提示する。
◆事業の見通し
創業当初と軌道に乗ってからの利益計画書を記入する。
先に売上高を決めて、そこから売上原価や経費を算出する。
売上高は市場分析や競合他社の成績を踏まえて、少し厳しいくらいで算出する。
資金計画とは
◆準備資金
事業開始の際に必要な工事費用や賃貸料、備品、広告費などを元に洗い出します。
|
名目 |
金額 |
事務所 |
敷金 |
200,000 |
保証金 |
100,000 |
|
家賃 |
150,000 |
|
駐車場費 |
5,000 |
|
工事費 |
500,000 |
|
備品 |
オフィス家具 |
200,000 |
パソコンなど |
300,000 |
|
名刺、封筒など |
30,000 |
|
事務用品など |
50,000 |
|
広告費 |
Sns広告費 |
30,000 |
仕入れ |
仕入れ |
50,000 |
材料 |
0 |
|
|
金額合計 |
1,615,000 |
◆運営資金
月々の売上経費、経費、返済などの項目に分けて費用を洗い出します。
|
名目 |
金額 |
原価 |
仕入れ |
50,000 |
材料費 |
0 |
|
販売費 |
家賃 |
150,000 |
駐車場代 |
5,000 |
|
20,000 |
||
人件費 |
500,000 |
|
旅費交通費 |
30,000 |
|
消耗品費 |
40,000 |
|
広告費 |
30,000 |
|
通信簿 |
20,000 |
|
返済 |
借入金の返済 |
100,000 |
リース料 |
15,000 |
|
|
金額合計 |
960000 |
利益計画とは
利益と売り上げ、費用の関係を理解することで安定した運営につながっていきます。
【喫茶店の場合】
◆創業当初の利益計画
●平均2回転、固定費50万円
▶︎売上
平均客単価×(座席数×回転率)×営業日数=売上
1,000円 ×(20席×2回転)×30日=120万円
▶︎売上原価
売上×原価率=売上原価
120万円×30%=36万円
▶︎利益
売上–(売上原価+固定費)=利益
120万円–(36万円+50万円)=34万円
これを利益計画書に落とし込みます。
|
|
創業当初 |
軌道に乗った後 |
売上 |
|
120万円 |
240万円 |
売上原価 |
|
36万円 |
72万円 |
固定費(経費) |
人件費 |
20万円 |
40万円 |
家賃 |
20万円 |
20万円 |
|
支払利息 |
5万円 |
5万円 |
|
その他 |
5万円 |
5万円 |
|
合計 |
50万円 |
70万円 |
|
利益 |
|
34万円 |
98万円 |
【創業計画書等(pdf)】
資金の集め方
◆自己資金を確保する
自己資産の割合が多い方が融資審査の際に有利になります。必要資金の3〜5割は自己資産にてまかないたい。
◆出資を募る
株式会社であれば株式を発行し、事業資金を確保する。
経営権などの理由から身内からの出資がベターです。
◆金融機関から融資を受ける
①地方自治体の制度融資
②政府系金融機関の融資
③民間金融機関の融資
地方自治体の融資制度
まず最初の融資は自治体の制度融資を考えましょう!
◆特徴
これは地方自治体が新興目的に設けている制度です。固定金利と申請が簡単なことが特徴です。
1回の融資を行うにあたり、関係している企業や団体は通常の金融機関よりも多く、自治体、金融機関、信用保証協会、民間の金融機関となっています。
自治体ごとに融資を行っているため、県や市町村によっても融資額や融資の内容は異なっきます。
詳細な制度内容については各自治体で異なるため、制度融資を検討する場合には各自治体に問い合わせるようにしましょう。
政府系金融機関の融資
無担保、無保証でも大丈夫‼︎新創業融資制度があります‼︎
◆日本政策金融公庫
政府の出資で作られた金融機関で、国の政策に従って数々の金融支援を行っています。
◆新創業融資制度
新たに事業を始める人が無担保、無保証人で利用できる制度です。
限度額は3000万円で、固定金利、据置期間も設定でき、申請から1ヶ月ほどで融資を受けることができます。
▶︎利用の流れ
①相談
電話や支店窓口で申し込む融資プランを選択する。
②申込み
担保や保証人を用意するか、無保証でも利用可能な『新創業融資制度』に申し込む。
③面談
提出資料をもとに、事業計画などを話し合う。会社や店舗への訪問もある。
⑤融資
融資契約後に、融資金が振り込まれる。
【詳細】
民間金融機関の融資
口座開設により良好な関係を築きましょう‼︎
◆民間金融機関の種類
大都市に本店を置き、全国規模でサービスを展開する。企業から個人まで、さらには国債事業にも幅の広い事業展開を行う。
各都道府県に本店を置き、地域を基盤にサービスを提供する。中堅企業や個人が主な取引相手であることが多い。
信用金庫
地域に事業所を持つ事業者や労働者が会員となって出資する共同組合で、営業エリアはその地域に限定される。
中小企などが組合員となり、相互扶助を目的とした非営利組合で預金の受け入れや貸付は組合員に限定される。
◆金融機関との付き合い方
①メインバンクをコロコロ変えない
担当者との人間関係が重要です。合理的な理由もなく、金融機関を乗り換えることは避けましょう。信用のない経営者という印象をもたれる場合もあります。
②情報は開示する
経営状況に関する資料は提出を求められた際には、積極的に応じましょう。マイナスなものに対しても解決策とともに提出しましょう。
③返済日を厳守する
返済日の厳守は一番の信用に繋がります。おろそかにすると金融機関からの信用は失われます。
④残高を残しておく
残高を残しておかないと、経営状態に不安を与えてしまいます。常に一定額の残高を心がけましょう。
⑤協力要請にはドライに対応しましょう
担当者が投資商品の営業をかけてくることも多いですが、ドライに対応しましょう。融資自体の評価には影響はないため、担当者との間でのみの恩義で終わります。
その他、補助金や助成金なども多くあるために、しっかり準備を行なってから取り組まないと損しますよ‼︎
【過去の記事】
【この本を参考に解説しました】
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